困らないための総義歯つくり 2
総義歯を患者さんの口腔内に装着したときに吸着しない場合、 特に上顎では後縁封鎖ができてない場合がほとんどです。このとき レジン床の場合は 即時重合レジンを後方部に2mm程度の幅で盛り付けて口腔内に装着してください、硬化まで待ってはずしてみると 案外これでいい結果がでます。下顎も同様です。後方の閉鎖でほとんど吸着が決定されることになります。とにかく義歯は吸着が出来て次の作業が始まります。一般に適合と言っても 装着時の安定のほか、使用時の安定もあるわけですから、まず 外力がかからない状態で安定を求め、その後機能時の安定を求めるべきあります。では 上下義歯が口腔内に安定したどうかは、上下義歯を口腔内に装着し、軽く口をあけてもらい、義歯の浮き上がりや、離脱がないかどうか判定します。この時、特に下顎の義歯が浮き上がってくるなら 、ほとんどが 頬側の床縁が長いことがあります。特に 頬棚の部分の調整と 舌側の部分の調整が必要です。指を離しても義歯が浮き上がらないようにします。これが出来たら咬合調整です。まず調整する側の義歯、たとえば上顎からなら、軽く指で押さえて中心咬合位でタッピング運動をしてもらいます、これで義歯の側面を軽く押さえて 義歯が回転運動をするようなら 人工歯の 指で抑えた同側の、調整をします。同様に 反対側も行い 次に下顎の義歯も行います。ここまで出来たら 患者さんに一度使用して頂きます。このことを何回か繰り返すことで、痛みのない 安定した義歯が出来るともいます。
次は 義歯の設計についてお話します。また 意見や コメントのある方は遠慮なく投稿してください。
2005年4月28日 4:37 PM カテゴリー: 歯科技術情報