連休の合間に Esthetic Seminarに行って

 9日、10日とこの連休はすっきりとしない天候でした。本来なら好天に恵まれ 運動会や秋の旅行で観光地も混雑してる時期なの、あてが外れた方も多いかと思います。私はこの連休GOIAの学会の資料制作のため、朝から深夜まで詰めっぱなしで、新しいプレゼンのため動画の取り込み、資料の整理に追われていました。10日は昼から品川のノーベルバイオケアー主催の講演会 Esthetic Seminar行ってきました。学会発表ネタ探しと、本日の演者の山崎先生、サンパウロ出身の Dario Adorofi,両先生の審美歯科の講演でした。山崎先生とは今年6月、ラスベガス 国際学会でお会いしていらでした。いつものように先生は超多忙で、日本はもとより世界中で講演を行なってるようでした。先生にいつ診療してるのですかと、尋ねると 笑っておりました。山崎先生にお会いするたびに、本当に熱心でタフな方といつも思います。またAdoofi先生は歯科医師と歯科技工士のWライセンスを持っており、私とは比較になりませんが、私も同様にWライセンスを持ってるため、ちょっと自慢でした。Adolfi先生の講演は審美補綴を行なう上で、その制作物の表現の仕方、形 色 本当に天然歯のように見分けのつかないような人工のオールセラミックスの制作方法でした。どちらかと言えば歯科技工士さん向けのような話でしたが、このような理論は 歯科医師も理解してないと、指示も出来ませんから重要なことでしたが、ちょっと話が一般の歯科医には難しかったように思えました。此処で面白い話があったので紹介します。洗濯で 白い シャツやシーツなどをより白く見せるために蛍光剤が混入してるとの事、すなわち、汚れが取れてなくても、この蛍光剤のおかげで白く 美しく見えるそうです。セラミックの歯にもこの蛍光剤が使用されることで、光があたったときに美しい歯が表現されるといってました。歯のカラーの表現には色をつけるのではなく、光の透過や反射によって色を構成するとの話でした。先生は今オールセラミックの歯を作る材料の開発に関与してるとの事でした。
 今日 審美歯科を行なう上で 歯科医師としてのやらなければならないこと、そして素晴らしいパートナーと一緒に仕事しないと完成度の高い治療は不可能だと改めて実感しました。

2005年10月11日 11:51 AM  カテゴリー: 医院長のひとり言

安全なインプラント手術の為に

 今日の手術は 大田区の歯科医師H先生でした。先生ご自身もインプラント治療を行ってる方ですが、さすがに自分には出来ないため。私に依頼が来ました。同業者のため、歯科治療のことがわかってるために 私もいつもよりちょっと緊張しました。インプラント植立部位は下顎の大臼歯2本の予定で、体の大きなH先生ですので、十分な骨の高さあるものだと思ってましたが、意外や結構シビアーなケースで、骨幅は十分なのですが、下顎の太い神経まで12mm程度しかありませんでした。また第一大臼歯部には骨の塑造な部分もありました。私はいつもインプラント手術を行なうときには手術中にリアルタイムで撮影できるデジタルレントゲン絶対です!いかなるシビアーなケースでも正確にインプラントの深さや、骨内の重要組織との距離の判定に役立ちます。今日のH先生の治療でも正確に最大限の長さのインプラント手術が出来ました。術後口腔内全体が見られる、パノラマレントゲンでそのインプラントの埋入方向、平行性、また下顎神経までの安全な距離が確認できました。術後このように判定しますが、いつも術中での撮影で安全な処置が出来ること、これが本当に大事だと思います。術後患者さんにこのレントゲンを見せて、手術の成功を伝えると、患者さんもホットされるようです。今はCTによる術前診断も行なわれるようになりましたが、やはり被爆の問題があります、CTは多くの情報を与えてくれます。私の医院でも症例によっては、術前CT画像も必要なときがありますが、ほとんどこのデジタルレントゲンで間違いのない手術が出来、そのX線量の一般の歯科レントゲンの十分の一のため患者さんにもご迷惑をかけない治療方法と思っております。

2005年10月5日 4:39 PM  カテゴリー: 未分類

歯の欠損数とインプラントの本数の関係

歯が欠損したらインプラントを何本使用すればいいのでしょうか?
1歯欠損=1本インプラント
2歯欠損=2本インプラント
3歯欠損=2~3本インプラント
4歯欠損=2~4本インプラント
5歯欠損=3~5本インプラント
6歯欠損=3~6本インプラント
全顎欠損=6~12本インプラント
おおむねこのようになります。此処で重要なのはインプラントの使用本数が増えれば、費用も高騰することです。1~2本欠損では欠損数だけインプラントの数は必要ですが、それ以上になるとインプラントの数を減らすことも出来ます。もちろん咬合力や 顎堤の状態によってインプラントの数は決定されますが。必ずしも欠損歯数とインプラント数は一致しなくてもいいと考えます。
この考えは インプラントは 天然の歯根とは全く異なると言う、観点からで
、一度骨と強固に結合したインプラントはコンクリートに埋め込んだアンカーのように周囲と強固に一体化するためその、咬合負担は天然歯よりはるかに高いと考えます。しかしながら インプラント形態は純粋な円柱に近いため1本では回転モーメントに対して弱いため、特に大臼歯部では2本以上の固定が望ましいと言えます。またインプラント表面積のみで骨との結合を評価するグループもあるようですが、生体とのバイオインテグレーションを考えると必ずしも長く太いインプラントが有意とは結論付けられません。
インプラント治療を行う上で 最小限の処置で有効な結果を求めることは重要と考えます、患者さんの外科的ダメージを小さくすること、費用の高騰を抑えることは 今後のインプラント治療にとっても大変重要と考えます。

2005年9月28日 10:15 PM  カテゴリー: 最新歯科情報

不安定な義歯にインプラント応用

 大きく、吸収した顎堤の義歯では維持、安定が得られず、食事中はずれたり、義歯が動き顎堤をいためたり、患者さんの生活に支障をきたすことが多く見受けられます。私たち歯科医も何とか患者さんに満足の得られる義歯の制作に努力しておりますが、正直言って限界もあります。しかしながら今日、日本人の平均寿命が伸び、生活の質を問われる時代に、好きなものもたべれないとは、大変残念事だと思います。私はこのような患者さんに対してインプラントを2本ないし3 本程度使用し、安定した義歯の制作を提供してます。、多くのの症例で インプラント支持の義歯は患者さんからの多くの、評価をいただきま
した。その結果少数のインプラントで機能的な義歯の提供が出来る結果を得ました。インプラント手術もほとんど切開しなく済むようにしたことで 術後の痛みも腫れもわずかとなりました。そして手術ご当日から使用してた義歯をはめて帰る事が出来ます。患者さんにとっては朗報だと思います。是非でお困りの患者様は一度ご検討してみてください。

2005年9月28日 10:14 PM  カテゴリー: 最新歯科情報

患者さんの我慢に支えられてる歯科治療

 よく歯科治療の話ででてくることで「痛かったら左手を上げて知らせてください。」と治療のとき歯科医が患者さんに言うことですが、この時手を上げた患者さんに私たち 歯科医はすぐに治療を中断して痛みを和らげることをしないで「もう少しですから頑張ってください。」というのは、何か変ですよね。
本当は 治療を中断して、患者さんの苦痛を取ってあげなくてはならないのに。何のための合図か・・・・。私も日常の診療でこのような、良くも 悪くものの会話で 患者さんと接してることが多いように思います。今から10年以上の前の歯科治療は この典型で治療は痛いもの、患者さん我慢して当たり前 こちらは見てあげてるんだというような風潮が歯科医療にはあったような気がします。もちろんその中でも優しく、親切な先生も沢山いたことですが。私の父も歯科医でしたのでよく父の仕事も見てましたが、そのころは 患者さんの数も多かったこともあるのか、2時間待たせて5分の治療(私の感想ですが、今では考えられない・・・。)で、一日一人で100人 治療したとよく豪語してました。麻酔の注射は 一気に注入して薬が、風船のように歯肉を膨らませていることもあったようだった。もちろんこれは痛いこと間違いなし!、でも患者さんは じっと こらえている。女性の患者さんなどは 涙目になっていたこともあった。確かに今でも麻酔の注射は針も細くなり、機械式の麻酔器の使用で 格段に痛みを感じなくなってきたが、痛みが0ではないのも事実である。父の麻酔に比べれば 格段に痛くは無いと自負してるのだが やはり 患者さんによっては痛みをこらえてもらっていることもある。申し訳ないと、心で 謝ることにしてます。他の医療でも最も嫌われるのが歯科治療と思われてるようだ。確かに痛みは 私自身も嫌である。でも他科の治療だって 痛みを伴うことだってあるはずある。ではなぜ?歯科ばかり嫌われるのかと考えると一つには 歯科は外科系に分野、切った 貼ったが日常的に行われてること。2つに頭に近い場所 不快感が伝わりやすい。3つに 何をやってるか患者さんからは見えない。この三点が大いに歯科治療を嫌なものしてるのではと思うのである。では 患者さんに必要以上の我慢をしてもらわなくて歯科治療を行うには、一つに歯科医が 歯科治療が不快感のある治療だと認識することがとても大事だと再認識すること。2つにできる限り リラックスできる環境で患者さんと接すること。3つに 良い機材、材料を惜しまず使用すること。4つに十分な時間を持った診療体系を作ること。
 私の 反省と目標です。何時までも患者さんの我慢に支えられた歯科治療のぬるま湯に使ってるわけに行きませんので。

2005年9月14日 12:20 PM  カテゴリー: 医院長のひとり言

目が覚めたら歯科治療が終わっていた!

 多くの方が歯科治療に対して、何らかの不快感、ストレスをお持ちではないのでしょうか。治療中の痛みや、長い間口をあけてること、歯を削るときの機械音、薬剤の臭いなど幾つかあげられるのではと思います。もちろん、口腔内の治療を行う場合このような、行為は避けられませんが、この苦痛を軽減、または全く感じなく治療することも可能です。笑気沈静法や静脈内沈静法は歯科治療を苦手とする患者様には有効な手技だといえます。
 笑気沈静法について
 笑気沈静法は一般の歯科治療に際して適用されます。もちろん保険適用です。この方法は 笑気ガスと酸素を鼻から吸引することで リラックスした気分の内に治療を行う方法です。この薬剤の効果は痛みを感じにくくすること、気持ちがリラックスできること、血圧や呼吸数を安定あせることが特長ではないでしょうか。術中は意識はありますので、患者さんとの会話も通常の治療と全く同じです。治療終了後は酸素を吸入することで、通常の状態に戻ります。
 静脈内沈静法について
 専門の麻酔医により行なう処置です。インプラントなどの手術の際に眠った状態で処置を行なうため、患者さんは全く痛みも、術中の不快感も感じませんし、術後は沈静中のことは覚えてない、健忘効果もあります。また 全身管理が行ないやすく 血圧や呼吸も一定に保て 安全な方法です。但し保険適用外のため自費扱いとなります。通常の歯科治療では行ないません。
 当院では専門の麻酔医を大学病院より派遣していただきこのような処置も対応しております

2005年9月14日 8:51 AM  カテゴリー: 歯科技術情報

1通のメール ご主人の介護の為に

 先日 大阪府にお住まいの大峯様からメールが届きました。その内容は4年前に脳内出血で倒れた、ご主人様の事が書かれててました。普段の生活が一変し、ご主人様の介護の生活が始まったとの事です。私はこの大峯様とは面識も全くありませんが、多くのホームページの中から私のところも選んでいただいた一つだと思います。このメールにはご主人様を支える人たちにより介護のための口腔バキューム装置が開発され、ご主人様の口腔ケアーが容易になったことが記されてました。yk_top.jpgこの記事を見られた方で、ご家族や友人に要介護の方がいる方は病に臥された方がいかに食事をとることの大変さや重要性をご理解していただけることと思いますが、寝たきりや不自由な体での食事は誤嚥による肺炎の誘発も、ご本人のみならず周囲の人も危惧すべきことはよく知られてることと思います。大峯様もお体が不自由になって、嚥下の問題や 口腔ケアーの問題でずいぶんお悩みになったことと想像いたします。そこで周囲のお仲間の協力で口腔内吸引装置の開発に着手し、素晴らしい装置が完成されたことが、このメールに記載されてました。私も個人的に訪問歯科治療を頼まれ何度か行った経験がありますが とにかく口の中にたまった食査を取り除くには 歯ブラシだけでは困難で口の中をゆすぐことが出来ない患者さんは大変苦しい思いをすることになります。口腔ケアーの大切さは寝たきりになったときに本当に大切と実感しますが、これが本人も 周囲の方にも大変であることも事実です。偶然にも大峯様からいただいたメールから、介護でお困りの方々への朗報が記載されていたため、恐縮ですが私のHPで紹介させていただきました。ご関心やこの装置についてもっと内容を知りたい方は大峯様のメールアドレスを記載しますのでご連絡してみてください。
メールアドレス blus@peach.ocn.ne.jp>

2005年8月15日 3:21 PM  カテゴリー: 未分類

ハリウッドスマイルと審美治療

julia_roberts.jpg この写真の女性 皆様もよくご存知のことと思います。アメリカを代表する女優、ジュリアーロバーツさんの笑顔のですが、彼女の容姿の素敵なことは言うまでもありませんが この微笑んだ口元の綺麗さは彼女の魅力をさらに引き出してるように思えます。このような健康的で人を魅了する笑みを私たちは ハリウッドスマイルと言ってます。なぜこの口元が美しく魅力的かといえば、幾つかの基準があり、その基準に沿った歯と唇そして顔貌とのバランスが、かもし出してる結果なのです。
 唇と歯の関係 
 上唇のカーブと上前歯の歯頚部ラインがほぼ一致してることがわかると思います。
 下唇のカーブと上前歯の切縁のラインがこれもほぼ一致しています。
このときわずかに上野前歯の歯茎(歯肉)が見えることも重要ですが、軽いスマイルなら見えなくてもいいかと考えます。
  顔貌に対しての左右対称性
 上下左右中切歯の中央と顔の真ん中(正中と言います)を結んだ仮想線が一致すること、そして口角までの距離が同じでその間に見える歯の数が同じことが すなわち左右対称になる様に見えることが重要です。一般的には顔の右半分、左半分は全く対称ではないことが知られてますが、視覚的には同一になることが重要です。
 口角の上がった笑み
 上記の歯と唇の関係を表現するにはスマイルしたときに口角を引き上げられるような表情筋のトレーニングも重要です。特に外国の方の笑みは歯がよく見得るように、自信たっぷりと、私の歯を見てといわんばかりの表情をします。これは 表情筋の発達が重要と考えます、特に笑窪が出来るということはこの顔の筋肉の発達があるからです。
 白い歯
 特に外国人は白い歯が好きなようで、かなりの方がホワイトニング等歯のケアーを行ってるようです。
明るさも白色に近くチョーキー(白墨)様な歯を今好みますが、日本人にはもう少し切縁の透明感を強くしたほうが合うようです。
以上のような事柄によって魅力的な口元が表現されることとなります、特に審美歯科治療ではこのような顔と唇、歯のバランスが重要となります。

2005年8月8日 10:37 AM  カテゴリー: 未分類

症例写真掲載について

 当ホームページの症例写真は全て当医で処置したケースを掲載しております。学会誌などの掲載の転写は一切ありません。少しでも皆様の参考になればと思いまして、術前 術後 患者さんの要望などを記載しております。実際の写真のため 一部見難い部分もあるかと思いますが、より現状をお伝えしたく、生写真を提供しております。特にインプラントの治療などは実際の手術の写真も参考になるかと思いますが、患者さんのプライバシーの問題もあるため掲載は控えさせていただいております。処置における費用、期間などは 同じような治療ケースでも、、症状の具合、使用材料、方法に異なりますので お問い合わせ欄へ、ご質問ください。症例写真は治療経過のものもありますが、随時進行具合によって掲載いたします。

2005年8月3日 2:34 PM  カテゴリー: 未分類

臨床研究発表

 このほど、日本先端技術研究所より発行されている、Scientific Journal of Japan Institute for Advanced Dentistry へ臨床研究論文を掲載することとなりました。タイトルは「多数歯欠損にインプラントを用いた処置の一考」 A Study of Treatment fur Multidefect with Implants について、英文 和文の論文での論文です。この研究発表は今年2月にOJで発表したケーススタディーの一部を掲載したものです。この論文 掲載につきまして日本先端技術、関東スタディーグループの奥森先生初め米山先生など多くの方々のご人力、好意により掲載する運びとなりました。心より感謝申し上げます。
あわせて、日本先端技術雑誌 編集部の方々にも御礼申し上げます。私が このケースで申し上げたいことは インプラント利用することで、崩壊した咬合の再構築と、患者さんとっても快適な補綴装置が出来上がったことです。特に 多数欠損ケースや遊離端欠損の症例では従来の義歯や ブリッジワークでは対応しきれないことも多く経験いたします。此処でインプラント治療を加味することで、最適な口腔環境を再現できると考えてます。特にこの論文では機能、面とどまることなく審美的要素も取り入れ、その後の補綴装置の維持管理までも考慮したケースです。この症例を通して多くのことを学びました。このような発表を論文に出来たことは大変光栄です。多くのみなさの協力に感謝いたします。

2005年7月29日 5:17 PM  カテゴリー: 未分類