インプラント治療は何歳まで出来ますか?
昨日インプラント手術を行なった、女性は86歳の方でした。この方は30年近くにも及ぶ前からインプラント治療をされていました。私の医院で上前歯に2年ほど前にインプラント治療をいたしましたが、下顎臼歯の古いインプラント、20年以上使用してるそうです。これがだめになって数ヶ月前に除去しました。その部分に再手術を行いインプラントを新たに2本処置したわけですが、最初は取り外しの義歯をお勧めしたのですが、患者さんに「先生、入れ歯なんか嫌です。」とあっさりと断られました。私は 年齢のことや 費用を考えてお勧めしたつもりなのですが、考えてみれば、患者さんが以前から何の為にこのような治療方法を選択してきたか、全く無視した考えでした。この方は いつまでも安心して食事が取れることを望んで 以前からこのような治療をしてきたわけですから「いまさら入れ歯なんて」という思いが強いのだと感じました。患者さんの健康状態は良好な為、ご主人の同意を得てインプラント処置を選択したわけです。
本日 午前中に消毒に見えました、腫れや痛みもほとんど無く、「先生、全く痛みも無かったですよ」といわれ、私自身、患者様のお顔を拝見して、ホットしました。いつでもそうですが、手術の翌日術後経過を見る為に、患者さんをお呼びするのですが、元気なお顔を拝見すると、安心します。やはり大きな処置なりますと 腫れや痛みが残るものですが、ほとんど方がたいしたことが無いとのご返事をいただけます。これは患者さんに感謝するべきことと思います。
最近は私が思うことですが、以前はインプラント治療した患者さんが寝たきりになって歯も磨けなくなったらどうするんだということが言われましたが、近年多くの意見ではご自身の歯またはインプラントのように固定された歯があったほうがご病気や高齢になって寝たきり状態になっても、食生活には有利であるという報告も多くあがってきてます。不安定な入れ歯で寝たきりでは上手に食事もとれなのではと私自身も思います。昨日処置した患者さんもきっとそうした思いもあるのではと考えさせられました。
2005年12月9日 11:28 AM カテゴリー: 未分類