アメリカの歯科医から学んだこと

2000年に米国へ行ったとき2名の著名な歯科医師に会い、貴重な勉強させていただきました。一人はハーバード大学Drウェバー先生,もう一人は前米国歯周病学会会長Drネヴィンス先生でお二方共に世界の中でも高名な歯科医で、今の私の歯科治療に多大な影響を与えてくださった方々です。米国の医療は日本のような国民保険と言うものが在りません。民間の保険会社が医療保険と歯科医療保険の2種類の保険を扱ってます。多くの国民は医療保険には加入してますが、米国の歯科保険は加入費が高いので加入率が一般の健康保険に比べて低いようです。すなわち歯科治療日は日本比べて格段に高額なのです。では何が日本と違うのかと言えば、歯科医側が高額な治療費の請求を保険会社にするので、支払いに対する判定が厳しい事と患者さんからいただく医療費も当然高額ですので、支払い側の判定が厳しいため、歯科医師は自分が持っている最高の仕事を常に要求されるのと同時に常日頃から結果を出すための訓練をしなくてはならない、すなわち患者さんのために最高の医療サービスを提供できなければ医院を継続できないのです。ですからアメリカの歯科医はよく勉強しなくてはならないのです。私は先の2名の先生に
多くの技術を学びましたが一番学んだものは本当は歯科医師として常に患者さんに最高の歯科治療を提供し続ける姿勢を持っていることだったと思いました。何も高額な治療ばかりが良い治療だとは思いません、日本には国民保険と言うシステムがあります、この中でもすばらしい治療は出来ると思います、しかし患者さんによっては保険でカバーできない要求もあります。快適さを追求すると保険では物足りないことも事実です、日本の保健医療は疾病保険です、すなわち病気はカバーするが贅沢や、快適性は保険外という考え方です。アメリカではこのような考え方はありません。患者さんが喜ばない治療は存在しないのです。これが日本とアメリカの医療ギャップなのでしょうか,保険だとか保険外だとかにとらわれない歯科治療をしたいと思います、それが王道だと思います、患者さんが喜んでくれる医療サービスをすることアメリカに行って学んだことが最大の収穫でした。
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2003年12月22日 11:56 PM  カテゴリー: 院長報告