矯正装置もファッションに!

 今月 タイにいつものように歯科治療に行った時のこと、今回は予防活動が中心の為、今後我々のサポートして活躍していただく為に看護学校へ 歯科予防の指導に行きました。対称は看護大学の学生さんです。此処でブラッシングの指導をする為に学生さんの口の中を見せていただいたら、ほとんどの方がとても口腔状態がいいのです。歯列も綺麗でとても白い歯をしていました。もちろん虫歯などはほとんど無く 中には歯列矯正もしている方が何人かいましたが、全く持って状態が良いのです。約30名程度の人数でしたが、日本人では考えられないことで、まず日本ではこの年齢では、歯列不正はほとんどの方に見られます。虫歯処置や未処置歯も見られます、金属の冠を被せた処置もありますが。ここの学生さんはほとんどが治療痕がありません、当然虫歯もありません。それに加え歯列不正がほとんど無いのです。担当教員にこの件を尋ねたら、タイでは矯正ができる生活層はかなり経済的に裕福な家庭の子供たちだそうです。では此処の学生さんはそのような家庭の子供たちかというと必ずしもそうではないようで、このことは一緒に同行していた、矯正の先生も大変興味を持っていました。私なりの見解では、此処の学生さんたちはタイ国内でも生活水準は高い家庭の子供たちと思えます。子供のころから虫歯の管理は出来ていて、この国の食文化も虫歯のリスクも少ないものとしていたのではと推測します。また歯列に関しては、専門的なことですが歯の並びがフラットで頤の発達のも良く、人種的背景や食文化により顎の発育が良く歯列不正が少ないように思えます。この成長期における発育変化は日本人と異なるように思え、その結果日本人は下顎の発育が悪くそれと同様に上顎の発育不全、歯列弓長の不足による歯列不正が多いのではと考えます。チョット専門的な内容でしたが、やはり万国何処の人々も白い綺麗な歯並びは魅力的と感じているようです。
 タイ、バンコク パッポン通りをご存知の方も多いと思います。此処は夜になると屋台が集合し 偽ブランド商品が山のように売られ、観光客や地元に人で大変にぎわってる場所です。タイの近代文化の象徴の一つのようにも思えます。此処には屋台に他に酒場が数多あり、店内では多くのタイ人の女性が働いています。ダンサーやホステスさんですが、この女性の多くの人も矯正をしていました。ここで働く人たちはそれほど裕福な環境の人ではないために、何故高額な矯正をするんだろうと思いました。タイでは美の為に整形や男性が性転換することが比較的容易です。その、美を得る為に高額な矯正をしてるのかと思っていましたが、此処での矯正はほとんどがファッションだそうです。そういえば 矯正装置につけるゴムがオレンジや黄色、黄緑 などとても色鮮やかでした。当然のように治療ではないため、費用はとても安いとのことでした。日本でも鼻ピアスや舌ピアスなどファッションとして受け入れられてるのですから これもありということでしょうか。おそらくこの国のファッションリーダー的な歌手や俳優、芸能人がはやらしたのではと想像します。しかしこの現象は 考えてみれば良いことかもしれません、日本で成人矯正は目立たないように注文されますが、この国のように ファッションとして積極的に受け入れてもらえればはるかに矯正の普及が出来ると思います。今後日本人の歯列の問題を見れば、とてもありがたい流行のように思えます。
 画像は深夜までにぎやかなパッポン通りでのワンショット
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2006年7月29日 10:39 AM  カテゴリー: 歯話紀行