出張インプラントオペ
先週の土曜日は午後3時の診療終了後知人の歯科院へ、インプラント手術のお手伝いに行きました。
この先生は私の先輩で、一般歯科では経験豊富な先生なのですが、インプラント治療を導入して間もない為、手術のお手伝いに行きました。私も、インプラント治療を始めたころには、ベテランの先生に指導、お手伝いしていただき、大変心強く感じたものでした。特にインプラント治療の結果を左右するものは、手術をいかに間違いなく行なうことが重要です。もし此処で、失敗したら 患者さんも大変な思いをするでしょうし、行なった先生も、二度とインプラント手術を行なわなくなることと思います。ですから最初は絶対に成功するような 術式とインプラント装置の選択をしなくてはならないのです。今回の場合も術前のCT画像の準備、前日の手術シュミレーションを行ないました。このケースは インプラントを導入し始めのケースとしては、難易度の高いものでしたが。これが難しいのか否かもはじめたころはは判定が難しいのです。
CT画像では、インプラントを埋入する為の骨量はあるようですが、いざ手術となると、全く次元の異なることも多いのです。特に我々の処置は 真っ白な画用紙の上に自由に絵を書くようなものですから、その描き方によっては全く思った結果と異なるものになってしまうこともあります。また口の中は、狭く、処置を行なうことが難しい場所も多くあります。患者さんの口の開け方も、大きく開けない方もいます。舌が邪魔する方もいます。このような場所にインプラントを入れる穴を掘るわけですが、細い骨、硬い骨、中には骨の中に空洞のあるもの、様々ことに遭遇します。特に顎の中には神経や血管の密な部分もありますので、とても注意が必要です。歯科医なら通常判ってることですが、経験が少ない、いざというときに、余裕がなくなり 頭の中がパニックになることもあります。私も最初のころは、そんな経験もしたことを覚えてます。
だから最初の手術は 絶対に失敗しないことが肝要です。その結果が良くなくては次の手術も行なわないと 経験も詰めません、上手にもなれません。今回の手術は 難しいケースでしたが とてもうまくいきました。担当の先生も安心され、患者さんに手術の結果報告をしました。共に大変喜んでいました。微弱ながら、お手伝いできたことを私自身、喜んでいます。今は インプラント治療も成熟した時期と思いますが、どんな良好なシステムを使用したとしても、所詮、行なうのは人間です、失敗はないとは断言できません、無論私もその一人です。ですから、研修をしてより安全処置方法、システムを探さなくてはならないと思います。多くの学会に 最近はとても若いし先生方が多く見えてます、勉強することは大変良いことと思います、しかしその反面あまり経験のない方が、メーカー営業マンの勧めるままにインプラント治療を行い過ぎる傾向にも少し疑問を感じることは私だけなのでしょうか。これからインプラント治療を導入される先生、また経験の少ない先生は是非、ベテランの先生と一緒に処置を行なうことをお勧めいたします。
2006年6月19日 10:03 AM カテゴリー: インプラント関連